糖尿病の倫理11 食事療法の重要性

日本とアメリカの医療制度の違いから、日本の糖尿病治療が基本原則から外れるようなことになっているということを前回書きました。

糖尿病の治療の大原則は「食事療法」、次に「食事療法+運動療法」、それで効果がみられないときには「食事療法+運動療法+医薬品」という流れです。

これは世界的に共通した認識です。ところが、日本では初めから医薬品を出す医師が多く存在しています。

そのようなことをしたら“評判が悪い医師”と判断されるのが世界的に共通していることであるのに、日本の場合は患者にも“評判が良い医師”と判断されているという困った結果にもなっています。

確かに、患者にとっては食事療法も運動療法もなしに、薬を飲むだけなので、生活を変える必要がなくて楽な方法ではあります。

しかし、これまでの生活(食事の過剰摂取、運動不足)が糖尿病の大きな要因となっているので、そこが改善されていなければ、改められない生活が医薬品による治療効果を効果を弱める、場合によっては効果を打ち消しにするようなことにもなりかねないわけです。

それは短期的には楽な方法であっても、糖尿病は治ることがない疾患で、医薬品を使えば検査数値は正常化させることが可能であっても、根本的な部分が解消されるわけではありません。

根本的な部分というのは、低下した膵臓の機能が回復して、インスリンが正常な状態と同じように分泌されることを指しています。

医薬品だけに頼った治療は、長い期間でみると身体にダメージを蓄積させていって、「もう手遅れ」という状態が早く訪れてしまう危険性が非常に高いのです。

それだけに、食事療法は非常に重要であるのに、そこが伝わっていない、むしろ伝えていないということが実際には起こってしまっているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕