「糖尿病は簡単に治せる病気」だと主張する医師の多くが裏付けとしてあげている糖質制限は、一般にイメージされる糖質制限とは大きく違っています。
一般的な(検索サイトで紹介されるような)糖質制限は、食事に含まれる糖質を制限することによって、エネルギー摂取量を一定量に抑えて、血糖値の急上昇を抑えるもので、体脂肪が蓄積されすぎるのを防ぐことを目的としています。
糖質というと、ご飯、パン、麺類、砂糖などが主なものです。糖質の定義は、炭水化物から食物繊維を除いたものを指していて、これが分解されると最終的にはブドウ糖となります。血液中のブドウ糖が血糖で、血糖値は血液中のブドウ糖の割合を示す指標です。
ブドウ糖は自然界に最も多く存在する単糖で、素早く吸収されて、全身の細胞のエネルギー源となります。これが第一の働きですが、血液中で多くなりすぎたときには、ブドウ糖は肝臓で脂肪酸に合成されて、最終的に中性脂肪となります。
つまり、糖質やブドウ糖の過剰摂取は、中性脂肪を増やすことになり、余分となった中性脂肪は脂肪細胞の中に蓄積されていきます。糖質制限が肥満の予防と解消に役立つというのは、このような仕組みがあるからです。
その仕組みは糖尿病の予防と改善にも役立つというのが、糖質制限をすすめる専門家が強調するところです。
ブドウ糖が含まれる糖質を制限すれば、血糖値が上昇しにくいのは当然のことです。血糖値だけに着目するなら、糖質制限によって糖尿病レベルから正常域に変化させることはできて、その結果から「糖尿病が治った」とする専門家もいます。
糖質の摂取量を減らして、血液中に取り込まれるブドウ糖を減らせば、糖尿病と診断されるレベルよりも血糖値を低くすることは可能です。また、糖質制限を続けることで1〜2か月間の血糖値の状態が反映されるヘモグロビンA1c(HbA1c)値も低くすることは可能です。
それで糖尿病が治ったと言い切ることができるのか、その疑問点(問題点)については次回に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






