糖尿病の倫理24 食事療法の急変

糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンが減ることによって血糖値が上昇することから始まります。インスリンが多く必要な食生活を続けていると、膵臓が疲弊してインスリンが分泌されにくくなります。

インスリンは肝臓で脂肪を合成したり、脂肪細胞の中に脂肪を蓄積するためにも使われます。脂肪が多く食事、摂取量が多いと体内で脂肪に合成される糖質、たんぱく質の摂りすぎでもインスリンが多くなり、膵臓の働きを低下させることになります。

そのため、糖尿病の治療食では脂肪の量が少ない内容(献立)となっています。

糖尿病食は、普通ならダイエット食、健康食ですが、日常で食べている食事とは違ったメニューが出されることもあります。そのために、好きな料理だけを食べていればよい、というわけにはいかなくなり、これが病院給食の、おいしさを感じにくい要因にもなっています。

糖尿病食では、これまでの糖質とたんぱく質の摂取が急に変化することがあります。それは重症化して、合併症の腎症が現れたときです。通常の糖尿病では、血管を丈夫にするために、たんぱく質の摂取量が増やされます。

ところが、糖尿病性腎症になると、たんぱく質は腎臓に負担をかけるので、極端に減らされます。料理でおいしさを感じるのは、多くはたんぱく質が多く含まれる食品です。

その代わりに、エネルギー不足にならないように、糖質や砂糖が増やされます。そのために食事が全体的に甘くなり、おやつを食事とは別に食べることもすすめられます。

治療食の検食として、私は病院で何度も腎臓治療食を食べたことがありますが、これがずっと続くのは想像を絶する苦しさです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕