糖尿病の倫理37 飲酒の弊害

飲酒の弊害というと飲みすぎによって肝臓を傷めること、糖尿病や高血圧症の誘因となることは知られていますが、飲みすぎなければ健康面で問題はないと考える人は少なくありません。

しかし、そのようなことを信じていると、「飲む量を減らしたのに、なんで身体を傷めてしまったのか」と悩むことにもなりかねません。

そのようなことを信じている人の中には、飲酒の指導をしている医師もいます。

患者に指導するくらいなので、自分でも実践していることも多く、その結果、「医者の酒の不養生」と言われることにもなっています。

よく言われるのが「ほろ酔いの適量」で、そのレベルの飲酒であれば、毎日とは言わないまでも週に2回ほどの“休肝日”を設ければ、生活習慣病の心配はいらないだけでなく、「むしろ飲まない人よりも健康」とも言われています。

このことは厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年2月19日発表)でも示されています。

飲酒の弊害は、アルコールの影響だけではありません。

ほろ酔いの適量の飲酒を守っていても、その後のシメの食事が問題で、飲酒をすると肝臓での脂肪合成が進みます。

肝臓は余分なブドウ糖を貯蔵して、血糖値が低下したときに補う働きをしています。

飲酒をすると、アルコールの分解を優先させるためにブドウ糖を補う働きが低下します。

そのために血糖値が急激に下がることがあり、糖質を多く摂っているのに空腹を感じることがあります。

そのようなときにラーメン屋があると、空腹でもないのに食べたくなってしまい、それを止められないということになります。

飲食店だけでなく、飲酒後に歩く道筋にコンビニがあると、同じようなことが起こってしまうのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕