厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成28年:2016年)の結果から、「国民の5人に1人が糖尿病か予備群」という衝撃的な数字がメディアなどで盛んに報道されたときに「翌年は増えるのか、それとも減るのか」ということもメディアの話題となりました。
しかし、その結果が出るのは翌年ではありません。
国民健康・栄養調査で“推計人数”(20歳以上、男女計)が発表されるのは5年に1回のことで、それ以外の年は「糖尿病が強く疑われる者」(糖尿病患者)と「糖尿病の可能性を否定できない者」(糖尿病予備群)の男女別の割合が発表されるだけです。
平成28年の5年後というと平成3年(2021年)の調査となるわけですが、実際には令和6年(2024年)調査の結果が令和7年12月に発表されました。8年ぶりの発表でしたが、これはコロナ禍の影響で3年間、調査を実施することができなかったためです。
令和6年調査では、糖尿病が強く疑われる者は約1100万人となりました。これを示して「10%も増加した」と報道したメディアもありましたが、糖尿病予備群は約700万人と30%も減りました。
つまり、糖尿病患者と糖尿病予備群の合計数は約1800万人と、20%の減少となっています。この結果を受けて、「その間に何があったのか?」という疑問を投げかけた一部のメディアもありました。
国民全員に調査をしたわけではなくて、国民健康・栄養調査の調査対象は約2万人、そのうちの回答者は約1万人で、その人たちの結果を20歳以上の人口に当てはめた結果が発表されています。
そもそも国民健康・栄養調査は、国の健康施策の基本とするために実施された調査のデータであることから、各回の結果に一喜一憂するのは正しい判断ではありません。長年の推移を見て、今後の対策について考えていくことが重要という認識を持ってデータを見てもらいたいということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






