胃と腸は構造的につながっていることから、胃の症状の変化が腸の症状を引き起こすなど、強い関連性があります。胃について知ることは、腸を理解するためにも大切なことです。また、胃に影響を与える胃腸薬については有効性だけでなく、誤った使い方をすると危険性があることも知っておきたいものです。
胃と腸はストレスなどによるダメージを受けやすい臓器です。精神的なストレスだけでなく、過労や喫煙などの身体的なストレスによって症状が出ることもあります。
胃にとってタバコに含まれるニコチンやタールなどの有害物質は身体にストレスを与える存在そのものです。喫煙すると胃が激しく動き、充分に消化されないまま小腸へと送り出します。これは、胃を傷つける原因となる有害物質を早く胃から運び出すために起こっていることです。
胃と腸に起こる症状は、食前などの空腹時の痛みと、食後に感じる痛みの2種類に大きく分けることができます。
食前や空腹時に起こる痛みは胃炎または胃酸過多症(胃液の酸の過剰分泌)が原因であることが多くなっています。食事をした後に出る痛みは、胃の機能低下などが原因となっています。
また、胃と腸は痛みだけでなく、もたれやむかつき、便の状態の悪化など、さまざまな症状が出やすいところです。そのため、胃腸薬は、それぞれの症状に合わせて選び、的確なタイミングで飲まないと、効果が出ないので注意が必要です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕