常習便秘を原因別に分けると、便を先へ送る腸の蠕動運動が弱くなるために起こる弛緩性便秘、直腸の神経が鈍くなって便が直腸まで下りてきても腸から大脳への排便のシグナルが鈍いために便意を感じなくなる直腸性便秘、腸の蠕動運動が強すぎるために起こる痙攣性便秘の3種類があります。
弛緩性便秘は、腹筋力が低下している人、内臓下垂の人、高齢者などに多く見られます。食事で食物繊維をたくさん摂る、大腸を刺激して蠕動運動を促す、腹筋を鍛えるといったことが、このタイプの便秘解消には大切です。
直腸性便秘は、便意を我慢しがちな人、高齢者、便秘解消のために浣腸を常用している人などに多く見られます。食物繊維を多く摂るほかに、毎日トイレに行く習慣をつけることと、水分の摂取などが大切です。
痙攣性便秘は、精神的なストレスが原因と考えられています。過敏性腸症候群の一つで、便秘と下痢が交互に発症することもあり、若い人などに多く見られます。
刺激性の少ない食事や飲料を摂ることが大切なので、消化が悪いもの、冷たいもの、熱いもの、脂肪の多いもの、香辛料などは避けて、ストレスをかけないようにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕