言い違い11 事前予約

ドラマの台本原稿を直す作業がスポンサーの依頼を受けた広告代理店から回ってきたことがあり、その時に修正した部分が、元の通りに放送されたことがありました。

事実と異なることなら間違っていることを指摘するところですが、一般的な認識だったら仕方がないと見逃すことにした部分があります。それは4つの言葉で、今でも記憶に残っています。

その一つが「事前予約」で、予約というのは「前もって約束すること」です。予約は事前にするのが当たり前のことで、「事前予約」という言葉は意味が重なっています。

それは正しいことではあっても、ドラマでは普通に使われている言葉で、あまり違和感は抱かれていないようです。

予約をする前に、予約ができる状態なのかを確認することはあっても、これは予約とは言いません。ところが、予約をする前に、本人以外(他の人)の了解を取らなければならないこともあります。

それは霞が関の裏ルールとも言われている「事前予約」で、お偉い方に会おうとしたら、その下でスケジュールを把握している管理職の方に会うために予約を取らなければならないということで、確かに「事前予約」は存在しています。

この他に修正したのに、そのまま放送されたのは「後で後悔」、「はっきり明言」、「まだ未定」です。これも、よく耳にする言葉でしょうが、正確に言えば意味が重なっていて、公式のルートでは使わないことばかりです。

そんなことを経験してから、“指摘するだけ無駄”ということで、「後で後悔」することがないようにドラマの台本に手を入れることは引き受けないと「はっきり明言」しました。

それに対して、「まだ未定」なら考え直してもらいたい。と言われたことも記憶に残っています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕