「すごい人がいる」という言葉を聞いたときに、他の人とは異なる能力の持ち主がいるのかと思っていたら、多くの人が集まっているだけだったということがあります。
そんな「すごい人がいる」なら会ってみたいと感じるのは当たり前の感覚かと思いますが、すごい人ではなくて、「すごく人がいる」ことを伝えるために言っているのだとしたら、これからは「すごい人」と言われたら、すごく多くの人なのか、すごい人が存在しているのか、そこは確かめるようにしないといけません。
ただ、すごい綺麗(きれい)な人というように言われたら、すごく綺麗な人の言い違いだということはわかります。そこでテレビ番組では、すごいとの言葉を修正するように、「すごく」とテロップをつけることがあります。
「すごい」は形容詞なので、これに形容詞や形容動詞がつくことは一般にはないことです。形容詞の綺麗を強調するなら「すごく」が正しいことになります。
ところが、「すごい+形容詞・形容動詞」、すでに広まっていて、文化庁の「国語に関する世論調査」では「あの人は走るのがすごく速い」という正しい使い方をあげて、「あの人は走るのがすごい速い」と言うことがあるのかという質問をしています。
2021年度調査では「すごい速い」を使う人は59%で、過去の調査と比べると増加傾向にあると報告しています。
こういった傾向は辞書にもみられるようになっていて、以前は「すごい」は誤用で、正しい使い方は「すごく」とされていたのですが、「すごい」を話し言葉の表現として掲載する辞書も増えてきました。
現代用語としては「すごい」は当たり前に使われるようになっていて、そのうち併用して使われるようになるのではないか、今は強めに感じている違和感が徐々に弱まっていくのではないかと感じています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






