文字変換の恐ろしさは、いくつかの連載コラムの中で何度も書いてきました。
文を書くときに思い描いていたことと、実際に変換された文字を見て、まったく逆の意味が伝えられることになったことも何度か経験しました。
手書きであれば間違いが起こらないのかというと、記憶違い、書き間違いということが起こるのは、これは文字変換のレベルではありません。
正しく変換されて、それがネットなり紙媒体(雑誌や新聞など)なりを通じて、広まるときには何事も起こらなかったとしても、読者が間違った解釈をすることもあって、心配の種は尽きません。
「呪い」と書かれていたら、多くの人は「のろい」と読みます。呪い(のろい)の意味で書いたなら、その通りに読んでもらったということで、このことをわざわざ書く必要はありません。
「呪い」は、他にも読み方があって、それは「まじない」です。
読み方が違っても、似たような意味であったら、これも大きな問題にはならないところです。
ところが、呪い(まじない)のつもりで「呪いをする」と原稿に書いて、仕上がったものを見たら、「呪いをかける」と直されていて、「のろいをかける」という文章になっていました。
編集に携わった誰かが直したために生じたことで、疑問に感じたのなら一言、確認をしてもらえればよかったのですが、確認する必要もない“筆者の書き間違い”と判断されてしまったようです。
このようなことが起こったのは誰のせいでもなくて、そもそも「のろい」と「まじない」に同じ漢字を当ててきた“慣習のせい”です。
読み間違いをされないように「お呪い」と“お”をつければよかったかとも思ったものの、そのときには“お”が余分な文字として除かれたことでしょう。
「呪」という文字は呪術を表していて、超自然的な力を直接的方法で呼び起こし、望んでいる現象を起こさせようとする行為を指しています。
これには“まじない”と“うらない”があるので、があるのですが、少なくとも“のろい”のような恐ろしいものではありません。
こういった経験をしてから、まじないは、ひらがなで書くことにしました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






