テレビの健康番組で1995年12月にココアの健康効果が放送されて、ココアが爆発的に売れました。品切れ状態になるほどでしたが、その資料を提供してくれた日本チョコレート・ココア協会の中では後になって、ちょっとした揉め事が起こりました。
初めのうちはココアであればよいという感じでしたが、カカオの抗酸化作用が重要であり、ミルク入りのココアでなくて、カカオ100%の純ココアが大人気となりました。
決め手となる成分が濃い状態で、より多く摂れるものが人気になるのは今も変わらない状態です。
ココアブームに尽力したのは明治だったのですが、純ココアが人気になってからはヴァンホーテン、森永がより売れるようになりました。明治も売り上げは大きく伸びていたのですが、PRをするほど他社の製品が売れるようになったことに疲れてしまったのか、業界をあげてのPRの機会は減っていきました。
それでもココアブームは続いて、後に高濃度のカカオを用いたチョコレートのブームへとつながっていきました。ところが、ココアブームが一息ついている中休みの隙をつくような形で、ポリフェノールといえばココアであったところから、ポリフェノールといえば赤ワインという大ブームが起こりました。
ココアブームの牽引役であった板倉弘重先生(医学博士)が、もともと研究をしていたのは赤ワインであったこともあって、赤ワインの研究のバックアップを申し入れてきた総合飲料会社がありました。
当時は赤ワインといえばフランスの高級ワインというのが常識的なところでしたが、「赤ワイン=健康効果」というイメージ戦略をもって、世界各地から赤ワインの輸入・販売を目論んでいたことと合致して、一大ブームが起こった(起こした?)のです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






