負の歴史45 糖尿病患者のデータの注目点

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」は、2001年の発表から現在の名称となっています。それ以前は「国民栄養調査」でしたが、そのきっかけとなったのは中央省庁再編によって2001年に厚生省と労働省が統合されて厚生労働省が発足したことでした。

国民の健康づくりのための基礎調査として、栄養摂取の調査に、広く健康に関わる調査も加えられました。前回から取り上げている糖尿病も、栄養摂取と運動習慣の両方の取り組みが重要となっています。

糖尿病に関する調査結果として、前回(負の歴史44)は5年ごとの発表を原則としている「糖尿病が強く疑われる者」(糖尿病患者)と「糖尿病の可能性を否定できない者」(糖尿病予備群)の推計人数を紹介しましたが、毎年発表されているのは男女別と年齢層別(20歳以上)の割合です。

令和6年(2024年)の「国民健康・栄養調査」の結果を見ると、糖尿病が強く疑われる者は男性では17.7%、女性では9.3%となっています。糖尿病の可能性を否定できない者は男性では8.2%、女性では8.2%です。

糖尿病の可能性を否定できない者が、男女ともに8.2%というのは偶然であって、一致するのは極めて珍しいことです。全体の患者数が多い男性は、その予備群の数も多いというのが一般的なことで、なぜ一致したのかは、今後に考察すべき重要項目とされています。

もう一つ注目すべき点は、糖尿病の治療に関する調査結果で、「糖尿病を指摘されたことがある者」のうち、治療を受けているのは男女平均で67.4%と3人に1人は糖尿病であることを告げられていても医療機関で治療を受けていません。

男女別では、男性は73.1%、女性は60.5%が治療を受けています。つまり、男性は26.9%、女性は39.5%が治療を受けていないということで、女性は糖尿病患者の割合が低いのに、治療を受けていない人が多いという結果になっています。

このことが将来的に、どのようなことが起こるのか、それも健康施策の重要なポイントとなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕