糖尿病の治療というと血糖値を降下させる医薬品を飲めばいい、と安易に考えがちな人が多いのですが、医薬品に頼っていては改善できないのが糖尿病の難しいところであり、そのような考え方をする人を増やしてしまった医療関係者の責任も問われるところです。
このことについては前々回(負の歴史46)でも書きましたが、糖尿病の治療は、食事療法を行い、改善結果が得られないときには運動療法も併せて行い、それでも充分な改善がみられなかった場合には医薬品(抗血糖薬)を使用するという手順となっています。
それは医薬品だけでは効果が得にくく、場合によっては悪化させる可能性もあるということで、いきなり医薬品を使ってはいけないという当たり前に行われるべきことが、実際にはなされていないことを示しています。
血液検査によって血糖値を調べて、糖尿病の診断域に達していると、よほどの重症でない限りは、いきなり血糖降下の作用がある医薬品を使うことは原則的にはありません(ないはずです)。
まずは食事療法を指示して、それで様子をみることになります。食事療法は食事から摂取するエネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)の量を全体的に少なめにするエネルギーコントロール食から始めます。
それでも思ったような効果が得られなかったときには、運動療法も行います。血糖(血液中のブドウ糖)を減らすことに食事と運動の両方で取り組むわけです。それでも充分な効果が得られなかったときに、医薬品が使われます。
ここで間違ってはいけないことは、医薬品を使えば血糖値が下がるので、食事療法も運動療法もしないで済むというわけではない、という原則です。この重要なことを、わかっているはずの医師が伝えずに、医薬品の服用だけの指示をする例が少なくありません。
それどころか、食事療法も運動療法も指示することなく、初めから医薬品を使う医師がいます。“医師がいる”というレベルの話ではなくて、初めから医薬品を使う医師のほうが多いくらいです。
その理由(原因)としてあげられているのが、日本の医療費の“出来高払い”の制度です。
このことを理解するために、次回(負の歴史49)は日米の医療制度の違いを紹介します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






