「人生楽ありゃ苦もあるさ」で始まるテレビ時代劇『水戸黄門』の主題歌は、1番から3番までが放送で流されているので、これで全部かと思われがちですが、“幻の4番”と呼ばれる歌詞があります。
これは作詞家の山上路夫さんが初めに書いた中にもあったのですが、全部を流すと時間が足りないので、3番までにしたことを『水戸黄門』を世に送り出したプロデューサーの逸見稔さんから聞いています。
その歌詞は以下のようなものです。
人生一つの物なのさ
後には戻れぬ物なのさ
明日の日の出をいつの日も
目指して行こう顔上げて
この歌詞が3番の次にくると、しっくりと来ない感じがするとの声は以前からありました。
その理由についても逸見さんから聞いています。
“幻の4番”は実は3番だったということで、よく知られる3番が4番となります。ややこしい感じがあるので、“幻の3番”を加えて、歌詞を書くと以下のようになります。
1番
人生楽ありゃ苦もあるさ
涙のあとには虹も出る
歩いてゆくんだ しっかりと
自分の道を踏みしめて
2番
人生勇気が必要だ
くじけりゃ誰から先に行く
後から来たのに追い越され
泣くのがいやなら さあ歩け
3番
人生一つの物なのさ
後には戻れぬ物なのさ
明日の日の出をいつの日も
目指して行こう顔上げて
4番
人生涙と笑顔あり
そんなに悪くはないもんだ
なんにもしないで生きるより
何かを求めて生きようよ
次回(金言の真理57)は、他の楽曲の歌詞との共通点について触れて、「人生楽ありゃ苦もあるさ」の真理に一歩だけ迫ってみることにします。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕






