金言の真理57「人生楽ありゃ苦もあるさ」4

テレビ時代劇『水戸黄門』のテーマ曲の「あゝ人生に涙あり」の歌詞の内容が、水前寺清子の「三百六十五日のマーチ」と似通ったところがあることは、放送当初から言われてきたことです。

テレビ時代劇『水戸黄門』の初回放送は1969年8月4日で、「三百六十五日のマーチ」がリリースされたのは1968年11月10日のことです。

「三百六十五日のマーチ」は、その歌詞の斬新さから国民に浸透していたので、聞き慣れた歌詞が毎週流される「あゝ人生に涙あり」と同じ歌詞が出てくることを、なんとなく感じたという声は多く聞かれました。

「あゝ人生に涙あり」の1番
人生楽ありゃ苦もあるさ
涙のあとには虹も出る
歩いてゆくんだ しっかりと
自分の道を踏みしめて

「三百六十五日のマーチ」の1番
しあわせは歩いてこないだから歩いてゆくんだね
一日一歩 三日で散歩 三歩進んで二歩さがる
人生はワン・ツー・パンチ 汗かき べそかき歩こうよ
あなたのつけた足あとにゃ きれいな花が咲くでしょう
腕を振って足をあげて ワン・ツー ワン・ツー
休まないで歩け それワン・ツー ワン・ツー

2番には「あなたはいつも新しい 希望の虹をだいている」との歌詞が、3番には「歩みを止めずに夢みよう 千里の道も一歩からはじまることを信じよう」との歌詞があり、確かに似通ったところがあります。

「あゝ人生に涙あり」の作詞家の山上路夫さんはビクターの専属、「三百六十五日のマーチ」の作詞家の星野哲郎さんは日本コロムビアからクラウンへと専属が移っていて、共通項はないのですが、人生の応援歌となると歌詞が似てくるのは必然的なことかもしれません。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕