金言の真理のタイトルで連載コラムを書き始めたのは、大事な言葉が別の意味、時には全く逆の意味に捉えられていることがあり、それについて“物申す”という気持ちもありました。
その最たるものとして早めに書こうと思っていたのが、今回のお題の「お客様は神様です」です。
“です”が被っていますが、「お客様は神様」ではなくて「お客様は神様です」にしたのは、“です”までを含めて大事なワードであり、深い関わりを感じている“金言”だからです。
「お客様は神様です」と聞いて、初めに思い浮かべることは年代によって違っています。
国民的歌手の三波春夫さんが歌謡ショーなどの舞台で観客に向かって言っている言葉として認識しているのは昭和初期世代です。
昭和後期世代になると、漫才トリオのレッツゴー三匹のオチの言葉として記憶に残っている人が多いようです。
ツカミ(冒頭)で、「じゅんでーす」「長作でーす」と名乗って、最後に正児が「三波春夫でございます」と自己紹介したところで左右からドツかれてメガネがズレるというギャグから始まり、最後に「お客様は神様です」で締めるというワンパターンが大ウケして人気となりました。
お客様は大事な存在という基本的な考えで、「お客様は神様です」というのは理解しやすいところですが、「お客様の言うことは絶対」「お客様の要求はすべて通す」といったサービス業の心構えとして使われることには違和感がありました。
その極みがカスハラ(カスタマーハラスメント)です。
買い物客などが「お客様は神様だろう」と言って無理難題を吹っかけてくることだけでなく、カスハラ問題を取り上げるメディアまでが「お客様は神様だから」とコメンテーターに言わせていることもあります。
「お客様は神様です」の真意と真理は、なかなか通じないという思いがあります。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕






