金言の真理98「おまんた」2

新潟県糸魚川市の住人になったのは中学2年の夏、1970年のことで、大阪万博の年でした。

大阪万博のテーマソングの三波春夫さんの「世界の国からこんにちは」が、常に流れていました。

市民が当たり前に使っている「おまんた」は、あなたがたを意味する敬意と親愛が込められている糸魚川弁で、私が親元を離れて高校に通うまでの1年半は、2人以上で歩いているときには、ほぼ「おまんた」と呼びかけられていました。

「おまんた」は複数に対して使う言葉で、1人称では“おまん”(関西地方の「おまはん」に相当)となるのですが、1人のときに呼びかけられたことはありませんでした。

糸魚川を離れてから、あまり聞くことがなくなり、東京で大学に通うようになってからは、まったく聞くことはなくなりました。糸魚川出身の人と出会ったこともあるのですが、東京では“幻の言葉”となっていました。

ところが、1975年(大学2年生のとき)に、突然、「おまんた」を聞くようになり、それがラジオでも流れるようになりました。ラジオから流れてきたのは、三波春夫さんが歌う『おまんた囃子』でした。

この年から糸魚川で始まった「糸魚川おまんた祭り」のテーマ曲ですが、三波春夫さんが作詞・作曲を手掛けています。

『おまんた囃子』が全国に知られるようになり、面白がって日常会話にも使う人が出てきました。

「おまんたの誰もが主役」というのは、祭りのテーマになっただけでなく、「おまんた」と呼びかける糸魚川の人の気持ちを表しています。

この言葉を金言として書き残しておきたいというのは、ここからきています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕