栄養摂取のバランスを考えるときに、基本に置いているのはエネルギー量です。一般に使われているのは80kcalを基本としたもので、その何倍のエネルギー量を摂取したのかを計算する方法が採用されています。
これに対して、私たちは100kcalを基本としています。それは日本で栄養学が始まった明治時代の基本であり、終戦後(今から80年前)の食糧不足に採用された80kcal単位では現状に合っていないと考えているからです。このことについては、別の連載コラム(100kcal栄養学)で詳細を紹介しています。
100kcal単位で考えるときに、主食となるご飯、麺類は大雑把なエネルギー量の計算になりがちですが、食パンだけは計算しやすい状態になっています。
食パンの一斤は重量では350〜400gで、平均的なエネルギー量は1000kcalです。食パンは関東では6枚切り、関西では5枚切りが一食分として広まっています。これは一斤を何枚にカットするかということで、6枚切りは約166kcalとなって計算しにくい量となっています。
それに対して5枚切りは、1000kcalの5分の1なので、1枚が200kcalとなります。通常の主食は1回分が200kcalで計算されます。5枚切り食パン1枚が、ごはんの茶碗1杯分に相当するので理解しやすい分量になっています。
しかし、同じ食パンであっても、高級食パンはバターや乳成分などが多くて、エネルギー量も高くなっています。
中には菓子パンのエネルギー量と同じくらいのものもあって、単純に食パンのエネルギー量として伝えにくい状態ものもあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕