アミノ酸は、たんぱく質を構成する成分で、身体は約10万種類のたんぱく質で構成されていますが、これらのたんぱく質は20種類のアミノ酸の組み合わせによって作り出されています。
アミノ酸のうち11種類は他のアミノ酸または中間代謝物から合成することができます。そのため非必須アミノ酸と呼ばれます。
それ以外の9種類は、体内では合成されずに食事から直接に摂取しなければならないもので、それらは必須アミノ酸(不可欠アミノ酸)と呼ばれます。
必須アミノ酸はヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェラルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリンです。
必須アミノ酸が一つでも必要量に達していないと、たんぱく質としての栄養評価(アミノ酸スコア)が下がります。
アミノ酸スコアが高い食品としては肉類、魚類、豆類、卵類、乳製品があげられ、これらは良質なたんぱく質とも呼ばれます。
複数の食品を摂ることによって、必須アミノ酸のバランスを整え、身体を充分に働かせることができるようになります。
このことから20種類のアミノ酸ではなくて、必須アミノ酸だけを摂ればよいのではないかとの考えも生じてきます。必須アミノ酸を多く摂るほど有効になるという発想で、アミノ酸が大きく不足した場合には、筋肉や臓器などのたんぱく質が分解されることにもなります。
過剰に摂取して不要となったたんぱく質はアミノ酸に分解され、肝臓内で有毒なアンモニアから無毒な尿素となって、排泄されます。過剰な摂取は、無駄なものとして排泄されるので、多く摂れば、それだけ健康効果が高まるわけではないのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕