食の不都合な真実4 種子の自給率の実態

日本の食料自給率は非常に低くて、38%との数字が発表されています。そんなにも国産の食品は少なくて、海外からの輸入が多いのかというと、食料品店(スーパーマーケットや八百屋など)で、そのように実感することはありません。

この38%という数字はカロリーベースであって、生産額ベースでは61%というのが最新データ(2023年調査)です。

カロリーベースは国民1人当たりの1日に摂取するカロリー(熱量)のうち国産品が占める割合を指しています。生産額ベースは国内で生産された食料の金額が国民に供給される食料の金額の中で、どれくらいかを指しています。

すべてが国内で作られていれば“自給率100%”となるわけで、日本の代表的な食料品の米の自給率は99%です。これが令和の米不足(2025年)での輸入増によって、どこまで下がったのかというデータが発表されるのは翌年のことです。

野菜はどうかというと、市場に出回っているもののほとんどが国産というのが一般の認識で、野菜はカロリーベースでみると79%とされています。

これは間違ってはいないものの、見方を変えると日本で栽培されている野菜が、本当に日本のものだとは言えなくなってきます。

日本国内で野菜栽培に使われている種子は、国産というイメージがあるかもしれませんが、その割合は徐々に変化していって、今では野菜の種子の90%は輸入されていて、国内産は10%ほどでしかありません。

どうして、そのようなことになったのかがわかると、日本の野菜の実態が見えてきます。これについては次回(食の不都合な真実5)に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕