野菜の品種改良は、食べやすい、形がよい、色がよい、育てやすい、収量が多い、種が少ない(もしくは種がない)という売りやすく、食べやすい野菜を増やすために進められてきました。
その反面として起こっているのは、野菜の栄養低下です。その一つとして、トマトの変化を見ていくことにします。
トマトは今では子どもが好きな野菜ランキングでは常に上位を占めていますが、かつては「トマト臭い」と言って嫌われる野菜の一つでした。
「野菜定点調査2025」(カゴメ)によると、子どもが好きな野菜ランキングの1位はトマトで43.2%となっています。このランキング調査は、3歳から小学生までの子どもをもつ親に対する調査で、複数回答(上位10位までを発表)となっています。
1つだけを選ぶものではないので、ランキングの上位をプラスしていくと100%を超えるわけですが、それだけ子どもの支持が得られている野菜のトップであることは間違いありません。
「野菜定点調査2025」では、子どもが嫌いな野菜ランキングを発表しています。2024年調査まではトマトが10位までにランクインしていたのですが、2025年調査ではランキングから消えています。
カゴメというとトマトジュースのイメージあるかと思いますが、生食用のトマトも販売しています。
もう一つの野菜の好き嫌いを明らかにしている調査として知られているのはタキイ種苗の調査で、「野菜に関する調査」(2025年度)では、大人の好きな野菜について発表されています。
それによると、2024年までは1位でしたが、2025年は2位となっています。しかし、わずかな差で、トマト人気の高さを裏付けています。
トマトの品種改良の経緯に栄養低下については次回(食の不都合な真実9)に続きます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕