「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から水溶性ビタミンのビタミンB₁の欠乏の回避の「推定平均必要量、推奨量の策定方法」を紹介します。
〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*成人・小児(推定平均必要量、推奨量)
ビタミンB₁が正常な機能を発揮しているとき、赤血球トランスケトラーゼ活性係数は15%以上であると報告されています。
ビタミンB₁の欠乏-回復試験において、赤血球トランスケトラーゼ活性係数を15%以下に維持できるビタミンB₁の最小摂取量は0.30mg/1000kcalであったと報告されていることから、この値を1〜64歳の推定平均必要量を算定するための参照値として、対象年齢区分の推定エネルギー必要量を乗じて推定平均必要量を算定しました。
比較的少人数を対象とした介入試験の結果に基づいているため、不確実性の観点から個人間の変動係数を20%と見積り、推奨量は推定平均必要量に推奨量算定係数1.4を乗じた値としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






