食事摂取基準206 ナイアシン4

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から水溶性ビタミンのナイアシンの「指標設定の基本的な考え方」を紹介します。

〔指標設定の基本的な考え方〕
ナイアシン欠乏症のペラグラの発症を予防できる最小摂取量から、推定平均必要量を求めました。

ヒトを用いたナイアシン欠乏試験より、ニコチンアミド代謝産物であるN-メチルニコチンアミド(MNA)の尿中排泄量が1mg/日を下回ったころから、ペラグラ症状が顕在化することが報告されています。

そこで、MNA排泄量を1mg/日に維持できる最小ナイアシン当量摂取量を必要量としました。

ナイアシンは、エネルギー代謝と密接に関連することから、推定エネルギー必要量当たりで算定しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕