食事摂取基準207 ナイアシン5

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から水溶性ビタミンのナイアシンの欠乏回避の「必要量を決めるために考慮すべき事項」と「推定平均必要量、推奨量の策定方法」を紹介します。

〔必要量を決めるために考慮すべき事項〕
ナイアシンは不可欠アミノ酸のトリプトファンから肝臓で生合成もされます。

この転換比は、おおむね重量比で60mgのトリプトファンから1mgのニコチンアミドが生成するとされています。

〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*成人(推定平均必要量、推奨量)
推定平均必要量はエネルギー当たりの値としました。

ナイアシン欠乏試験において、欠乏とならない最小ナイアシン摂取量は4.8mgNE/1000kcalであったと報告されています。

この値を成人(18〜64歳)の推定平均必要量算定の参照値として、対象年齢区分の推定エネルギー必要量を乗じて推定平均必要量を算定しました。

推奨量は、推定平均必要量に推奨量算定係数1.2を乗じた値としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕