「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのナトリウムの「活用に当たっての留意事項」の続きを紹介します。
〔活用に当たっての留意事項〕
他国のデータは、ナトリウム摂取量が我が国よりも少ない場合も多く、日本人にそのまま当てはめることには問題もあります。
しかし、日本人を対象としたNIPPON DATA80の報告でも、ナトリウム/カリウムの摂取比が低いと、総死亡率、循環器疾患による死亡率、脳卒中による死亡率など高血圧が原因と考えられる疾患による死亡率が低いことが示されています。
日本人においても、ナトリウム/カリウムの摂取比を下げることは有効と考えられます。
現時点でのナトリウムとカリウムの目標量を用いて、具体的なナトリウム/カリウム摂取比を示すことは難しいものの、ナトリウムの摂取量を減らすことを目指すと同時に、カリウムの摂取量を増やすように心がけることが重要といえます。
なお、高齢者では食欲低下があり、極端なナトリウム制限(減塩)はエネルギーやたんぱく質を始め、多くの栄養素の摂取量の低下を招き、フレイルなどにつながることも考えられます。
したがって、高齢者におけるナトリウム制限(減塩)は、健康状態、病態、摂食量全体を把握・考慮した上で弾力的に運用すべきです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






