食事摂取基準284 カルシウム1

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのカルシウムの基本情報の「定義と分類」、「機能」、「消化、吸収、代謝」を紹介します。

〔定義と分類〕
カルシウム(calcium)は原子番号20、元素希望Ca、アルカリ土類金属の1つです。

カルシウムは、体重の1〜2%を占め、その99%は骨と歯に存在して、残りの約1%は血液や組織液、細胞に含まれています。

〔機能〕
血液中のカルシウム濃度は、比較的狭い範囲(8.5〜10.4mg/dL)に保たれており、濃度が低下すると、副甲状腺ホルモンの分泌が増加して、主に骨からカルシウムが溶け出して、元の濃度に戻ります。

したがって、副甲状腺ホルモンが高い状態が続くと、骨からのカルシウムの溶出が大きくなり、骨の粗鬆化を引き起こすこととなります。

骨は、吸収(骨からのカルシウムなどの溶出)と形成(骨へのカルシウムなどの沈着)を常に繰り返しており、成長期には骨形成が骨吸収を上回り、骨量は増加します。

〔消化、吸収、代謝〕
経口摂取されたカルシウムは、主に小腸上部で能動輸送によって吸収されますが、その吸収率は比較的低く、成人では25〜30%程度です。

カルシウムの吸収は、年齢や妊娠・授乳、そのほかの食品成分など様々な要因によって影響を受けます。ビタミンDは、このカルシウム吸収を促進します。

吸収されたカルシウムは、骨への蓄積、腎臓を通しての尿中排泄の経路によって調節されています。

したがって、カルシウムの栄養状態を考える際には、摂取量、腸管からの吸収率、骨代謝(骨吸収と骨形成のバランス)、尿中排泄などを考慮する必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕