「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのカルシウムの「指標設定の基本的な考え方」を紹介します。
〔指標設定の基本的な考え方〕
カルシウムの必要量の生体指標は、骨の健康維持の観点から考えることが重要です。
また、カルシウムの摂取と高血圧や肥満など生活習慣病との負の関連が報告されていますが、カルシウム摂取による予防効果は確立されているとは言えず、現時点では、骨の健康維持以外の観点を基に生体指標を定め、カルシウムの必要量を決めるのは尚早であると考えられます。
近年、カルシウムの体内蓄積量、尿中排泄量、吸収率など、要因加算法を用いて骨量を維持するために必要な摂取量を推定することができる、有用な報告がかなり集積されてきました。
アメリカ・カナダの食事摂取基準でも2011年の改定において、それまでの目安量から推定平均必要量、推奨量が示されています。
ただし、アメリカ・カナダの食事摂取基準では、必要量の算出に出納試験の結果を用いていますが、日本人を対象とした出納試験は近年実施されておらず、今回もこれまでと同様に要因加算法を採用して、骨量を維持するために必要な量として、推定平均必要量と推奨量を設定しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






