食事摂取基準294 マグネシウム2

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのマグネシウムの欠乏回避の「推定平均必要量、推奨量の策定方法」を紹介します。

〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*成人・高齢者(推定平均必要量、推奨量)
18〜26歳の日本人の女性を対象とした出納試験(13試験の合計131人)では、マグネシウム出納の分布は正となり、出納値の中央値が0(ゼロ)となるように補正した結果、平衡維持量は4.18mg/kg体重/日でした。

一方、20〜53歳のアメリカ人を対象とした出納試験では、男性でマグネシウムの摂取量が323mg/日、女性で234mg/日の場合にマグネシウムの出納は僅かに負のバランスとなり、この時の体重当たりの摂取量は4.0mg/kg体重/日であったことが報告されています。

また、既に報告された27の出納試験のうち、カルシウム、銅、鉄、リン、亜鉛のいずれかが推定平均必要量以下または99パーセンタイル以上の人を除外して、男女243人について再解析したアメリカの報告によると、出納が0(ゼロ)になるマグネシウムの摂取量は、2.36mg/kg体重/日でした。

これを比較検討した結果、前回までの策定方法を踏襲して、4.5mg/kg体重/日を成人の体重当たりの推定平均必要量としました。

これに、性別および年齢区分ごとの参照体重を乗じて推定平均必要量として、推奨量は個人間の変動係数を10%と見積もり、推定平均必要量に推奨量算定係数1.2を乗じた値としました。

近年、アメリカでは現時点での体重を考慮して、マグネシウムの必要量を再検討することが提案されていますが、現在の我が国のマグネシウムの食事摂取基準は体重当たりの必要量を算出しているために問題はないと考えられています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕