「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、目的に応じた活用上の留意点を説明しています。その中から食事改善の計画と実施の後半を紹介します。
耐容上限量を超えて摂取していている場合は、耐容上限量未満にする計画を立てます。耐容上限量を超えた摂取は避けるべきであり、それを超えて摂取していることが明らかになった場合は、問題を解決するために速やかに計画を立てて、実施します。
目標量の範囲外の量を摂取している場合は、範囲内に入ることを目的とした計画を立てます。
ただし、発症予防を目的としている生活習慣病と関連する他の栄養関連因子、非栄養性の関連因子の存在と、その程度を明らかにして、これらを総合的に考慮した上で、対象とする栄養素の摂取量の改善の程度を判断することが勧められます。
また、生活習慣病の特徴から考え、長い年月にわたって実施可能な改善計画の立案と実施が望まれます。
以上の食事摂取基準の活用の考え方の作成に当たっては、アメリカ・カナダの食事摂取基準で採用された考え方を参照して、我が国における食事摂取基準の活用事例を考慮しています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕