食事摂取基準340 亜鉛8

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの亜鉛の欠乏の回避の必要量を決めるために考慮すべき事項の「推定平均必要量、推奨量の策定方法」の続きを紹介します。

〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*妊婦の付加量(推定平均必要量、推奨量)
妊婦の血清亜鉛濃度は、初期72.7μg/dL、中期63.8μg/dL、後期62.1μg/dL、出産時63.3μg/dLという報告があり、妊娠中期以降に低下するとしています。

また、母体に亜鉛を蓄積することは、分娩後の母乳中亜鉛濃度を維持するのに必要です。

このため、妊娠に伴う付加量が中期以降に必要と判断されます。

妊娠に伴う亜鉛の必要量である100mgを妊娠中期以降に補うとすると、吸収量として「0.536(100÷(280×2/3))mg/日」が必要となります。

この値を平均的な亜鉛の吸収率(30%)で除して得られる1.787mg/日を丸めた2.0mg/日を妊娠中期以降の妊婦における推定平均必要量の付加量としました。

推奨量の付加量は、個人間の変動係数を10%と見積もり、推定平均必要量に1.2を乗じて得られる2.144mg/を丸めた2.0mg/日としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕