「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの銅の欠乏回避の「推定平均必要量、推奨量の策定方法」の続きを紹介します。
〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*妊婦の付加量(推定平均必要量、推奨量)
アメリカ・カナダの食事摂取基準では、胎児の銅保有量を13.7mgとみなしています。
また、安定同位体を用いた研究によると、一般成人の銅の吸収率は44〜67%(中間値55%)となっています。
妊娠時の銅吸収率についての報告はないものの、非妊娠時と同じ55%とみなし、13.7mg÷0.55より得られる0.089mg/日を丸めた0.1mg/日を推定平均必要量の付加量としました。
推奨量の付加量は、推定平均必要量の付加量に推奨量算定係数1.2を乗じて得られる0.107mg/日を丸めて0.1mg/日としました。
*授乳婦の付加量(推定平均必要量、推奨量)
日本人の母乳中銅濃度が分娩後の各期において測定されており、分娩後0〜5か月の母乳中銅濃度の平均値は0.35mg/Lと算定できます。
授乳婦の推定平均必要量の付加量は、この0.35mg/Lと0〜5か月児の乳児の基準哺乳量(0.78L/日)および銅の吸収率(55%)を用いて、「0.35×0.78÷0.55」より得られる0.496mg/日を丸めた0.5mg/日としました。
推奨量の付加量は、推定平均必要量に推奨量算定係数1.2を乗じて得られる0.596mg/日を丸めて0.6mg/日としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






