「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの銅の「生活習慣病等の発症予防」を紹介します。
〔生活習慣病等の発症予防〕
銅の摂取と糖尿病発症リスクの関連を検討した疫学研究の結果は一致していません。
また、銅の摂取量と高血圧の発症の関連を検討した研究では、1日当たり1.57mg未満の銅摂取では、食事性銅摂取量の増加に伴って高血圧の発症リスクが減少して、それ以上では、食事性銅摂取量の増加に伴って高血圧の発症リスクが増加するとしています。
一方、高齢女性を対象に様々なサプリメントの使用と全死亡率との関連を検討した疫学研究においては、銅サプリメントの使用が全死亡率を上昇させることが認められています。
このことは、サプリメントの使用が推奨量を大きく超える量の銅の摂取につながり、健康に悪影響を及ぼす可能性を示唆しています。
以上より、銅の摂取量が糖尿病や高血圧の発症に関連がある可能性はありますが、推奨量を超える銅の積極的な摂取は、耐容上限量未満であっても健康に悪影響を及ぼす可能性は否定できないと判断して、生活習慣病予防のための目標量(下限量)を定めることは妥当ではないと判断しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






