食事摂取基準371 ヨウ素7

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのヨウ素の欠乏回避の「目安量の策定方法」を紹介します。

〔目安量の策定方法〕
*乳児(目安量)
我が国の母乳中ヨウ素濃度に関して、77〜3971μg/L(n=39、中央値172μg/L)とする報告および83〜6960μg/L(n=33、中央値207μg/L)とする報告があります。

これら2つの報告の中央値の単純平均(189μg/L)は、日本人の母乳中ヨウ素濃度の代表値とみなすことができます。

しかし、この値と0〜5か月児の基準哺乳量(0.78L/日)の積である147μg/日はアメリカ・カナダの食事摂取基準における0〜6か月児の目安量(110μg/日)を上回っており、高すぎると判断しました。

そこで、我が国の0〜5か月児の目安量は、アメリカ・カナダの食事摂取基準における0〜6か月児の目安量とわが国とアメリカの乳児の体格差を考慮して100μg/日としました。

なお、WHOは、ベルギーで行われた1か月児の出納試験に基づいて、乳児の必要量を90μg/日としています。

6〜11か月児では、母乳(または乳児用調整乳)に加えて、離乳食からのヨウ素摂取が加わります。

しかし、離乳食からのヨウ素摂取量は成人同様に大きく変動しており、1つの値に集約することは困難です。

そこで、6〜11か月児に関しては、0〜5か月児の目安量(100μg/日)を体重比の0.75乗を用いて外挿して、男女の値の平均値を目安量としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕