「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのヨウ素の過剰摂取の回避の「耐容上限量の策定方法」の続きを紹介します。
〔耐容上限量の策定方法〕
*小児(耐容上限量)
世界各地の6〜12歳の小児を対象にした研究では、北海道沿岸部の小児において、甲状腺容積が他地域に比較して有意に大きいと報告しています。
この報告では、これらの小児の平均ヨウ素摂取量を、ヨウ素の吸収率が100%近いという前提の下で、随時尿のヨウ素濃度から741μg/日と推定しています。
しかし、この北海道の小児のヨウ素供給源が昆布と推定されること、昆布中のヨウ素の吸収率がヨウ化物よりも低いとする報告があること、昆布の投与試験において尿中ヨウ素濃度が昆布摂取後4時間で最高値を示し、その後に速やかに低下することが観察されていることから、ヨウ素の主要な摂取源が昆布である日本人において随時尿からヨウ素摂取量を推定することには疑問があります。
先に策定した成人のヨウ素の耐容上限量3000μg/日を18〜29歳の体重当たりで示すと、男性が47.6μg/kg/日、女性が58.8μg/kg/日となります。
小児の年齢層別の耐容上限量は、これらの値を参照値として、性・年齢区分別の参照体重を乗じて、男女の値を平均して設定しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






