食事摂取基準379 セレン1

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのセレンの基本的事項の「定義と分類」と「機能」を紹介します。

〔定義と分類〕
セレン(selenium)は原子番号34、元素記号Seの第16族元素の1つです。

〔機能〕
セレンは、セレノシステイン残基を有するたんぱく質(セレノプロテイン)として生理機能を発現して、抗酸化システムや甲状腺ホルモン代謝において重要です。

ゲノム解析の結果、ヒトには25種類のセレノプロテインの存在が明らかにされています。

代表的なものに、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPX)、ヨードチロニン脱ヨウ素酵素、セレノプロテインP、チオレドキシンレダクターゼ等があります。

セレン欠乏は、心筋障害を起こす克山病(Keshan disease)、カシン・ベック病(Kashin-Beck disease)等に関与しています。

また、完全静脈栄養中に、血漿セレン濃度の著しい低下、下肢筋肉痛。皮膚の乾燥・薄片状等を生じた症例、心筋障害を起こして死亡した症例等が報告されており、セレン欠乏症と判断されました。類似症例は、我が国でも報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕