「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのモリブデンの欠乏回避の「推定平均必要量、推奨量の策定方法」を紹介します。
〔推定平均必要量、推奨量の策定方法〕
*成人・高齢者(推定平均必要量、推奨量)
22μg/日のモリブデン摂取を102日間継続した4人のアメリカ人男性(平均体重76.4kg)において、モリブデン出納は平衡状態が維持され、かつモリブデン欠乏の症状は全く観察されていません。
この22μg/日に、汗、皮膚等からの損失量を他のミネラルのデータから3μg/日と推測して、これを加えた25μg/日を推定平均必要量の参照値としました。
この参照値から、4人のアメリカ人の平均体重76.4kgと、性別および年齢区分ごとの参照体重に基づき、性別および年齢区分ごとの推定平均必要量を体重比の0.75乗を用いて外挿することで算定しました。
なお、参照値として用いた25μg/日は、アメリカ・カナダの食事摂取基準およびWHOも採用しています。
参照値が被験者4人の1論文に依存したものであるので、個人間の変動係数を15%と見積もり、性別および年齢区分ごとの推奨量は、推定平均必要量に推奨量算定係数1.3を乗じた値としました。
*小児(推定平均必要量、推奨量)
小児の推定平均必要量の根拠となる信頼性の高いデータはありません。
そこで、アメリカ・カナダの食事摂取基準と同様に、小児の性別および年齢区分ごとの参照体重に基づき、体重比の0.75乗と成長因子を用いて成人の参照値より外挿することによって、推定平均必要量を算出しました。
推奨量は、成人と同様に推定平均必要量に推奨量算定係数1.3を乗じた値としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






