食事摂取基準412 高血圧4

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の高血圧と特に関連の深い栄養素の「ナトリウム(食塩)」の続きを紹介します。

〔ナトリウム(食塩)〕
中等度の減塩の降圧効果を調べた介入試験のメタ・アナリシスでは、高血圧者において4.4gの減塩によって、血圧は4.2/2.1mmHg低下したと報告されました。

また、世界の103の無作為割付比較試験のメタ・アナリシスにおいて、2.3gの減塩が3.8mmHgの収縮期血圧低下の効果があることが示されました。

これらより、食塩摂取量を1g/日減らすと、収縮期血圧で約1mmHg強の降圧が期待できます。

さらに、133の介入試験のメタ・アナリシスにおいて、減塩によって達成される血圧低下の大きさは、ほぼ直線的関係であることが示されました。

これらの介入試験の結果が、これまでの各国の高血圧治療ガイドラインの減塩目標レベルが6g/日を下回っている根拠となっており、「高血圧治療ガイドライン2019」および「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」でも、高血圧者や慢性腎臓病患者の減塩目標を食塩6g/日未満としています。

しかし、DASH-Sodiumにおいて食塩3.8/日で安全に降圧が達成されたことから、2005年以降のアメリカ心臓協会のガイドラインでは、ナトリウム摂取量の目標量を一般成人では2300mg(食塩相当量5.8g)/日未満、高リスク者では1500mg(食塩相当量3.8g)/日未満としています。

2003年以降、WHOの一般成人向けのガイドラインでは、一般成人において食塩5g/日未満の目標値が設定されており、世界全体の目標となっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕