食事摂取基準414 高血圧6

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の高血圧と特に関連の深い栄養素の「ナトリウム(食塩)」の続きを紹介します。

〔ナトリウム(食塩)〕
18〜48か月間の減塩指導群と対照群を10〜15年追跡したTOHP研究では、25〜30%の減塩によって長期の循環器疾患リスクが30%低下したことが報告されています。

また、TOHPを含む4つの減塩介入試験のメタ・アナリシスでは、減塩が循環器疾患リスクを抑制することが示されています。

また、小児期からの健康的な食生活の確立も重要です。小児・青年期を対象とした介入試験、観察研究のメタ・アナリシスでは、ナトリウム摂取量と血圧との正の関連が報告されています。

また、介入試験のメタ・アナリシスでは、減塩は小児の血圧を低下させることが示されています。

日本では伝統的に食塩摂取量が多く、日本人の3歳児、4〜5歳児、学童期における食塩摂取量の多さも報告されています。

以上の点から、小児の減塩教育は、将来の高血圧や循環器疾患を予防するために重要です。

ナトリウム摂取量の多い集団では加齢に伴う血圧上昇の程度が大きくなっています。

コホート研究のメタ・アナリシスのサブ解析では、65歳以上の高齢者においても尿中ナトリウム排泄量の増加は循環器疾患リスクを増加させることが示されました。

高齢者は一般に食塩感受性が高く、減塩は有効です。

しかし、高齢者において過度の減塩や極端な味付けの変化は食事摂取量の低下から低栄養をおこす場合があるため、減塩指導の際には前身状態の管理に注意します。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕