「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の高血圧と特に関連の深いエネルギーの「エネルギー」を紹介します。
〔エネルギー〕
エネルギーの過剰摂取は、肥満を生じさせます。
例えば、北海道における10年間の縦断研究では、肥満者は非肥満者に比べて高血圧に進展するリスクが約2倍でした。
コホート研究のメタ・アナリシスでは、BMI、ウエスト周囲長などの肥満指標が増加すると、高血圧の発症リスクが増加すると報告されました。
エネルギー制限によって減量すれば血圧が低下しますが、エネルギー制限をしても体重が減らなければ血圧は低下しません。
また、我が国の中高年の過体重の女性高血圧患者を対象にして1500〜2000kcal/日から450kcal/日に摂取エネルギーを減らして2週間経過を見た介入試験では、必ずしも全ての対象者で降圧を認めず、血圧低下の程度と関連したのは体重減少の程度でした。
また近年、高度肥満に対して実施される肥満外来手術(胃バイパス手術等)による体重減少でも、血圧の低下や脳心血管病リスクの低下が確認されています。
以上のように、肥満自体が高血圧の重要な発症要因と考えられており、その多くは高血圧の発症予防、改善、重症化予防において重要となります。
また、体重減量が高血圧を改善することについては、介入試験による報告も多くなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






