「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の脂質異常症と特に関連の深いエネルギー・栄養素の「飽和脂肪酸」を紹介します。
〔飽和脂肪酸〕
飽和脂肪酸摂取量と血清(または血漿)総コレステロールが正の関連を有することは、Keysの式およびHegstedの式として古くからよく知られていました。
現在の日本人の成人において、それぞれの摂取量を変えた場合に期待される血清総コレステロールの変化が示されています。
なお、Keysの式は、日本人成人でもほぼ成立することが報告されています。
2年以上、飽和脂肪酸摂取制限を行った無作為化比較試験のメタ・アナリシスでは、心血管疾患の発症リスクおよび総コレステロールとLDL-コレステロールの低下が認められています。
また、27の介入試験をまとめたメタ・アナリシスによれば、5%エネルギーを炭水化物から飽和脂肪酸に変えると、平均して6.4mg/dLの血清LDL-コレステロールの上昇が観察されています。
研究数を増やした別のメタ・アナリシスでもほぼ同様の結果が得られています。
他の無作為化比較試験または、それらのメタ・アナリシスでも、飽和脂肪酸を減らすことで総コレステロール、LDL-コレステロールを低下させますが、HDL-コレステロールに関しては一定ではなく、トリグリセライドには有意な変化が認められないという報告が多くなっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






