食事摂取基準454 糖尿病7

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の糖尿病と特に関連の深い栄養素の「炭水化物」を紹介します。

〔炭水化物〕
炭水化物摂取量と糖尿病の発症や重症化との関係を検討した報告は少なく、両者の関係は明らかではありません。

イギリスのコホート研究において、炭水化物摂取量と糖尿病発症率との関係が検討されていますが、総炭水化物摂取量と糖尿病発症率には関係がなく、果糖の過剰摂取が糖尿病の発症リスクを増加させたとしています。

また、メタ・アナリシスでも、総炭水化物摂取量と糖尿病発症リスクに有意な関係を認めなかったと報告されています。

よって、糖尿病発症に対する炭水化物の至適摂取量に関しては、その目標量を一様に設定することは困難です。

一方、欧米を中心に2型糖尿病における炭水化物制限の効果を検討したメタ・アナリシスが多数報告されています。

炭水化物制限の期間に関して、6〜12か月以内の短期間であればHbA1cは有意に改善し得ますが、12〜24月以降は同等であったとの報告や、24か月でのHbA1cが有意に悪化したとの報告もあります。

また、炭水化物制限の程度に関して、50g以下や130g以上の炭水化物制限ではHbA1cの改善は認められなかったとの報告もあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕