「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から「たんぱく質」の基本的事項について紹介します。
〔定義と分類〕
たんぱく質(蛋白質、たん白質、タンパク質、protein)とは、20種類のL–アミノ酸がペプチド結合してできた化合物です。
たんぱく質は他の栄養素から体内で合成できず、必ず摂取しなければならないものです。したがって、たんぱく質は必須栄養となっています。
たんぱく質が欠乏すると、クワシオルコル(クワシシオルコール、カシオコアとも呼ぶ)となります。たんぱく質は、これを構成するアミノ酸の数や種類、またペプチド結合の順序によって種類が異なり、分子量4000前後のものから、数千万から億単位になるウイルスたんぱく質まで多種類が存在します。
ペプチド結合したアミノ酸の個数が少ない場合にはペプチドといいます。
たんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、人は、そのうち11種類を他のアミノ酸または中間代謝物から合成することができます。
それ以外の9種類は食事から直接に摂取しなければならず、それらを不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)と呼びます。
必須アミノ酸はヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェラルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリンです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕