「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から生活習慣病等の発症予防の「生活習慣病及びフレイルとの関連」の目標量の策定方法の続きを紹介します。
〔目標量の策定方法〕
*妊婦・授乳婦(目標量)
1歳から64歳の年齢区分(非妊婦・非授乳婦)と同様に、18〜49歳〔身体活動レベル「低い」〕の妊婦と授乳婦のたんぱく質の推奨量(g/日)を%エネルギーで表現すると、妊婦(中期)は11.0〜11.3%エネルギー、妊婦(後期)は13.6〜14.0%エネルギー、授乳婦は13.3〜13.7%エネルギーとなります。
しかし、妊婦においては、中期以降の付加量を必要としていることを踏まえると、少なくとも非妊婦より目標量(下限)を下げる根拠は乏しいものがあります。
そのため、目標量(下限)は妊婦(初期・中期)で13%エネルギー、妊婦(後期)と授乳婦で15%エネルギーとしました。
なお、妊婦と授乳婦の目標量(上限)については、十分な報告がないため、非妊婦と非授乳婦と同じ値としています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕