高年齢者の労働災害防止10

第3 労働者と協力して取り組む事項
高年齢者の労働災害を防止する観点から、事業者は、高年齢者の特性に配慮した作業環境の改善、作業の管理その他の必要な措置を講ずるように努める必要があり、個々の労働者は、自らの身体機能等の低下が労働災害リスクにつながり得ることを理解し、労使の協力の下で取組を進めることが必要である。

第4 国、関係団体等による支援の活用
事業者は、第2に掲げる事項に取り組むに当たり、次に掲げる国、関係団体等による支援策を有効に活用することが望ましいこと。

⑴ 中小企業や第三次産業の事業場における高年齢者労働災害防止対策の取組事例の活用
厚生労働省、労働災害防止団体及び独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下「JEED」という。)のホームページ等で提供されている中小企業や第三次産業を含む多くの事業場における高年齢者労働災害防止対策の積極的な取組事例を参考にすること。

⑵ 個別事業場に対するコンサルティング等の活用
中央労働災害防止協会や業種別労働災害防止団体等の関係団体では、JEED等の関係機関と協力して、安全管理士や労働安全コンサルタント、労働衛生コンサルタント等の専門家による個別事業場の現場の診断と助言を行っているので、これらの支援を活用すること。
また、健康管理に関しては、健安機構の産業保健総合支援センターにおいて、医師、保健師、衛生管理者等の産業保健スタッフに対する研修を実施するとともに、事業場の産業保健スタッフからの相談に応じており、労働者数50人未満の小規模事業場に対しては、地域産業保健センターにおいて産業保健サービスを提供しているので、これらの支援を活用すること。

⑶ 補助金等の活用
高年齢者が安心して安全に働く職場環境の整備に意欲のある中小企業における取組を支援する補助制度を活用して、職場環境の改善を図ること。

⑷ 社会的評価を高める仕組みの活用
高年齢者のための職場環境の改善の取組を評価項目として考慮した労働災害防止に係る表彰、好事例コンクール等高年齢者労働災害防止対策に積極的に取り組む事業場の社会的評価を高める仕組みを活用すること。

⑸ 職域保健と地域保健の連携及び健康保険の保険者との連携の仕組みの活用
職域保健と地域保健の連携を強化するため、各地域において地域・職域連携推進協議会が設置され、地域の課題や実情に応じた連携が進められているところである。
また、健康保険組合等の保険者と企業が連携して労働者の健康づくりを推進する取組も行われている。
具体的には、保険者による事業者に対する支援策等の情報提供や、保健所等の保健師や管理栄養士等の専門職が、事業場と協働して、事業協同組合等が実施する研修やセミナーで、地域の中小事業者に対して職場における健康づくり・生活習慣改善についての講話や保健指導を実施するといった取組を活用するとともに、事業者においても、関係機関が提供する情報を基に、各自治体が取り組む各種支援策等を活用することが望ましいこと。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕