「言うべきことを黙っていてはいけない」ということは経済社会においては必要なこととされています。それと同時に必要とされるのは「言わないと気が済まないことは黙っている」ということです。
「言うべきこと」というのは、個人的な感情や周りに気をつかって抑えるようなことがあってはいけないことで、正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると伝えることで、物事をスムーズにいかせるためには避けては通れないことです。
そのため、たとえ自分に不利になるようなことがあっても、黙っていてはいけないということで、公益通報者保護法は、そのような行動を起こす人を保護・応援するために設けられた法律です。
正しいことを言うのは重要なことではあっても、本人が正しいと思い込んでいるだけ、正しいことであっても今は言うべきではないだろうというタイミングで口にするのは、正しいことなのかというと、そうではないという考え方のほうが多いのは当然のことです。
ところが、言うべきタイミングでない時に発言をする、それも感情の赴く(おもむく)ままに口にするのは決して正しいこととは言えないのに、「言わないと気が済まない」ということで、後先を考えずに話してしまう人がいます。
後で大問題が起こっても、「そんなの関係ない!」と言えるのは、後の問題に対して責任を持って対処できる人だけに許されることです。「言わないと気が済まない」と口に出して失敗した人を何人も見てきています。
そのようなことになる前に、「言わないと気が済まないことは黙っている」というのが苦労を背負わない大事な態度ということを気づいてもらう機会を設けるようにしています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕