異字同訓23 さげる〜さわる

〔さげる〕
「下げる」低くする。下に垂らす。
値段を下げる。室温を下げる。問題のレベルを下げる。等級を下げる。軒に下げる。

「提げる」つるすように手に持つ。
大きな荷物を手に提げる。手提げかばんで通学する。手提げ金庫。

〔さす〕
「差す」挟み込む。かざす。注ぐ。生じる。
腰に刀を差す。抜き差しがならない状況にある。傘を差す。日がさす。目薬を差す。差しつ差されつ。顔に赤みが差す。嫌気が差す。魔が差す。

「指す」方向・事物などを明らかに示す。
目的地を指して進む。名指しをする。授業中に何度も指された。指し示す。

「刺す」とがった物を突き入れる。刺激を与える。野球でアウトにする。
針を刺す。蜂に刺される。串刺しにする。鼻を刺す嫌な臭い。本塁で刺される。

「挿す」細長い物を中に入れる。
花瓶に花を挿す。髪にかんざしを挿す。一輪挿し。

〔さます・さめる〕
「覚ます・覚める」睡眠や迷いなどの状態から元に戻る。
太平の眠りを覚ます。迷いを覚ます。目が覚める。寝覚めが悪い。

「冷ます・冷める」温度を下げる。高ぶった感情などを冷やす。
湯冷し。湯が冷める。料理が冷める。熱が冷める。興奮が冷める。

〔さわる〕
「触る」触れる。関わり合う。
そっと手で触れる。展示品に触らない。政治的な問題には触らない。

「障る」害や妨げになる。不快になる。
激務が体に障る。出世に障る。気に障る言い方をされる。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕