学びの伴歩22 児童発達サポーターの取り組み

発達障害の子どもは10人に1人は存在しているのが現実であり、その支援(早期発見、早期対応)は国や自治体の責務とされています。これは発達障害者支援法に明記されていることです。

その発達障害の支援の取り組みとして、放課後等デイサービスの制度があり、制度が成立した2012年から子ども(小学生、中学生、高校生)の対応が行われています。その内容は施設(事業所)によって大きな差があるのは事実であっても、支援は継続して実施されています。

その一方で、社会課題となっているのは発達障害の改善や、特性を理解しての才能の向上に取り組んでも、学校や社会での受け入れ体制が、なかなか進んでいないことです。

支援施設のスタッフが頑張って、子どもたちを送り出しても、それを受け入れる側が理解してくれないのでは、努力が報われないことにもなります。努力が報われないのは、支援をする側だけでなく、支援を受けている子どもたちも同じことです。

そこで考えないといけないのは、もっと努力をして社会に受け入れられる子どもを育てていくことなのか、それとも別のことを実践するのか、ということです。

別のことというのは、社会全体の認識を変えていく活動で、発達障害の改善に取り組んでいる家族や支援スタッフからしたら物足りないと感じるかもしれない(おそらく強く感じている)のですが、発達障害の実態を広く知らせること、発達障害の特性を知らせること、そのために何ができるのかを、それぞれの方々に知らせることに、まずは取り組んでいます。

その知らせる方法として、私たちは児童発達サポーターの養成に取り組んでいます。

それで解決されるわけではないことは充分に気づいていて、どちらが優先されるべきなのか、ということではなく、どちらも並行して進めるべきことだと認識しています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕