諺もじり1「身から出たサービス」

講習の途中で、緊張感の高まりを解消するために余計な話をインサートすることがあります。

普通に楽しい雰囲気にするだけなら、義父の薬学博士が認知症の徘徊の話をするときに、「徘徊といっても松尾芭蕉の俳諧とは違います」といった言葉もじりのギャグでもよいのですが、日本メディカルダイエット支援機構では、資格認定講習のときに特徴を示すために念の入った(熱意や配慮をもって作った)ギャグを繰り出しています。

その一つは「身から出たサービス」です。すぐに「身から出た錆」という諺(ことわざ)をもじったものだと気づかれます。ただ錆(さび)とサービスが似た語音で使っているわけではなくて、私たちの講習で話をすることや、資格認定後のサービスの内容が、本来の諺の「身から出た錆」と合致するところがあるからです。

サービスを続けることが「身から出た錆」になりかねない、それくらい頑張ってサービスをし続けるという覚悟を示しているからです。

それなのに「面白いから、どこかで使おう」という反応しかされないと、まさに「身から出た錆」だったかもしれないと反省することにもなってしまいます。ただただ場を和ませるために、突拍子もないことを口走っているわけではないからです。

資格認定講習の冒頭で、よく話をするのですが、私たちの講習に続く認定試験は、大学で言えば卒業試験の位置づけではなくて、入学試験の位置づけです。講習で得た基本的な知識を元にして、入学後に学ぶことのほうが多く、重要だと認識しています。

私たちの講習の範疇の広く健康に関わることは、変化が激しい分野で、常に情報更新をしなければなりません。講習で覚えたことは、すぐに古い情報になってしまうことも多く、古い情報は間違いにもなりかねません。

そのため、資格認定者には定期的に情報を発信しています。一方的に情報発信するのではなくて、情報を受けた認定者の意見や反応、質問には逐一答えています。そして、質問と返答の内容は、匿名にして認定者に提供しています。

そのことは簡単でも、長く続けるのは大変で、このやり取りが重なってくると、まさに「身から出たサービス」だと実感させられることの連続だからです。

講習を終えて、試験も済んだ後に感想を寄せてくる資格認定者もいますが、その中で多いのは「最近、ダイエットの話題をメディアで目にする機会が増えた」「サプリメントの話題が増えている」といったことです。

ずっと情報収集をして、情報発信と講習をし続けて言えることは、少しも情報量は増えていないということです。情報量は変わっていなくて情報の内容が乏しくなっているようにも感じるのですが、学んだことの話題が増えているように感じるのは、これまで素通りしていたことが、講習で学び、資格を取得したことで目にも耳にも飛び込んでくるようになり、記憶にも残るようになったからです。

これこそが私たちが求めていることで、「講習に続く認定試験は大学で言えば卒業試験の位置づけではなくて入学試験の位置づけ」という考え方をしています。講習で得た基本的な知識を元にして、入学後に学ぶことのほうが多く、見聞きした情報が正しいのか、自分に適しているのかを判断できるようになってほしいのです。

そのことを強調するくらい、テレビでもネットでも困った情報が多く発信されています。何かおかしいと感じたときには、いつでも相談・質問をしてもらえるように認定者との情報交流は続けています。

そのサービスが行き過ぎてしまい、サービスのつもりが錆(さび)にもなりかねない、でも続けていくということを伝えるために「身から出たサービス」という諺(ことわざ)をもじった言葉を使って伝えているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕