時間に追われている時期には、時間を追っていくことなど考えられないというのは、よく聞くことです。限られた時間の中で、一定の(一定以上の)成果をあげなければならない状況では、いかに時間を上手に使うかが重要なテーマとなっていた人も多くいます。
そういった人でも、というか“そういった人こそ”、時間に追われることがなくなると、時間を持て余すようになりがちです。暇になる、退屈する、手持ち無沙汰になる、と表現されることもありますが、「時間に余裕がある」と言ってくれる人もいます。
時間に追われることがなくなるという状況になったときに、これまで自分を追ってくれていた存在がなくなることから、「何をしてよいのかわからない」「暇つぶし・時間つぶしの方法を教えてほしい」ということも聞こえてきます。
定年退職をした方から特に聞くことが多いのですが、何かに追われていないと行動をしないのではなく、せっかく自分に与えられた“ご褒美”のような時間を、今までできなかったこと、求められていることに使わないのは“もったいない”ことです。
今までの生活の中で、すべてをやり尽くしたので、もう何もすべきことはない、という人も中にはいるかもしれません。世の中に求められていることもないという人がいてもおかしくはないのですが、発想を変えてみないかという話をさせてもらうことがあります。
この“もったいない”時間を、“ありがたい”時間に使うことによって、時間つぶしの“苦”を誰かの役に立つ、そして自分も輝かせてくれる“楽”の時間に変えていくことができる、という発想です。
そのためには、何が社会課題になっているのか、自分が経験してきたことの何が役立つのか、を知る機会が必要になってきます。
私たちが提供している学びの場は、それを目指しての機会であり、同じ認識を持った方々の力を結集して前進させていくことを願って、話をする、書く、発信するということに取り組んでいます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕