肝臓病の原因としては、主にアルコール、ウイルス、過食の三つがあげられます。成人の検診受診者の20~25%は非ウイルス性肝障害を持っているといいます。
アルコール飲料の飲みすぎによるアルコール性肝障害、過食による過栄養性脂肪肝は、生活習慣との関わりが強く、増加傾向にあります。
肝臓病の初期に見られるのは、疲れやすい、体がだるい、といった症状で、これらの症状は、肝臓で栄養素の代謝がスムーズに行われなくなったために起こります。
飲酒をすると、一般には日本酒にして1合(ビールなら中ビン1本、ウイスキーならダブル1杯程度)のアルコールを代謝するのに健康な人では約3時間かかります。日本酒2合を飲んで6時間寝ると、翌朝にはアルコールが抜けている計算となります。翌朝に二日酔いなどアルコールが抜けきっていない場合は、肝機能が低下していることが考えられます。
黄疸のように目に見える症状が現れるのは、肝臓病が進行して、肝機能が低下している段階です。黄疸は肝臓病の特徴的な症状で、急性肝炎や肝硬変などになって肝細胞の多くが破壊されたときに、肝臓で処理しきれなくなったビリルビンが血液中に増え、目や皮膚の色が黄色くなります。
肝臓のアルコール処理能力が低下すると、酒がまずく感じるほか、酒に弱くなります。肝硬変が進むとアンモニアが血液中に増え、それが脳に達すると意識障害を起こすこともあります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕